「お林」を形成する樹木として重要な位置を占めるクスノキ、「町の木」にもなっていますが、お林内のクスノキは植林によるものと考えられています。近隣には明治時代に戦勝記念に植林されたという記録もあります。明治から昭和初期にクスノキから作る樟脳は防虫剤としてよりもセルロイド、カンフル剤、爆薬用無煙火薬の原料として欧米諸国に輸出され、列強の仲間入りをめざす日本の外貨獲得の重要な「金の生る木」でした。主産地の台湾産だけでは足りず、政府は本土内にも盛んに植林してその需要に対応しようとしたのです。国策として御料林も利用されたのは容易に推察することができますが、それらは樹齢100年前後、より古い大木はどのように生育したのでしょうか。植えられた経緯はそのようでも、現在のクスノキは私たちに魚付き保安林や森林浴などの豊かな自然の恵みを与えてくれています。

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